【仲介手数料無料・0円のからくり】無料になる仕組み・理由を理解しよう

フラット35の住宅ローンのデメリット 仲介手数料

不動産の売買でときどき仲介手数料無料というキャッチフレーズで広告をしている業者さんを見るかと思います。

「仲介業者なのに仲介手数料無料」「ボランティアなの?」というように思う方もいるかもしれません。

おるすま内田
おるすま内田

建売販売の仲介手数料無料業者は、売主のイヌっていつも僕は表現してるんですけど(笑)

おるすま澤田
おるすま澤田

お金をもらう方の意見を通さないといけないというのはビジネスの常やからな

ここではそんな不動産売買の仲介手数料無料の仕組み・からくりについて紹介していきたいと思います。

【仲介手数料無料・0円のからくり】無料になる仕組み・理由を理解しよう

おるすまチャンネル・仲介手数料無料の仕組み

結論から言って、なぜ仲介業者なのに仲介手数料無料にできるかというと

  • 両手取引
  • 経費(特にスーモやホームズの掲載費)の削減

の二つのからくりがあります。

このからくりは「交渉力の弱さ」など、仲介手数料無料の業者の欠点生みます。そういったところも詳しく解説していきます。

仲介手数料無料のからくり①「両手取引」

仲介手数料無料のからくり①「両手取引」

仲介手数料無料の業者のホームページなどには、「売主様から仲介手数料をもらうので買主様の仲介手数料は無料にできます」とだいたい書いてあります。これがいわゆる「両手取引」とうものです。

売主・買主の両方から仲介手数料をもらえる取引という意味です。詳しくはこちらも読んでみてください。

仲介手数料無料の業者さんのHPなどにある図で言うとこんな感じです。
仲介手数料無料で不動産購入

売主から仲介手数料がもらえるため、買主からは仲介手数料無料でも運営できるというわけです。

両手取引は少ないため「建売専門」になる

日本の不動産業界ということでいうと、この両手取引というものは結構多く、時には海外主にアメリカの不動産業界の慣習などと比較して、日本の不動産業界の問題点として語られる場合もあります。

ですが日本で両手取引が多いので、仲介手数料無料にできる取引が多いのかというとそうではありません。

日本で両手取引が多いのは大手不動産業者の物件の囲い込みの結果ともいえるでしょう

そんな両手取引をたくさんする大手不動産業者は、仲介手数料無料にはしません。きちんと全額請求されます。

仲介手数料無料にして集客したいと思うような中小規模の不動産業者は、買い主だけではなく売り主からも仲介手数料をもらえるような取引はあまりありません。不動産を持っているお金持ちは大手の不動産業者のほうが信用できるからです。

そんな不動産業界で、名前をしられていない中小規模の不動産業者でも両手取引ができるのが、「建売住宅」の仲介です。ですので不動産売買で仲介手数料無料をしようとすると、どうしても建売住宅専門になっていきます。

あとリフォーム済みの中古とかも売り主が一般人ではなく不動産業者である場合が多く、仲介手数料無料にしやすい業界といえます

建売住宅の売主はなぜ直販しないのか

それではなぜ建売住宅の売主は、自社で直接販売しないのでしょうか。もししてくれれば仲介手数料などそもそもかからずに済みます。

それは建売住宅の売主は販売に関する「広告費」や「人件費」をかけたくないからです。不動産を販売する場合はこういった販売に関する費用がかかってきます。なかなか売れなければ湯水のように販売費用を支出しないといけない場合もあります。

ですが自社販売はせずに仲介業者に任せると、販売費用は仲介手数料額に固定することができます。わかりやすくて見通しが立てやすいですし、なによりコスト削減になる場合も多いのです。

仲介手数料無料のからくりは「両手取引」で、ボランティアでやっている不動産業者ではないということが分かったと思いますが、「普通の業者の半分しか利益が出なくても経営が成り立つの?」という疑問が出てきます。成り立たなくなるので仲介手数料無料業者は大胆な経費削減を行っています。

仲介手数料無料のからくり②「大胆な経費削減」

仲介手数料無料・0円・不動産売買の仕組み・からくり

仲介手数料無料の業者の特徴の1番は先ほどの「両手取引」に限定しているということですが、そうすると1件販売しても普通より儲からないという問題が出てきます。それを解決するために、仲介手数料無料の業者は販売コストを大胆に削減しています

例えば

  • スーモ・ホームズなど高額な広告媒体を使わない
  • 路面店など集客できる店舗を持たない
  • チラシ広告の配布をしない
  • オープンハウスなど人員が必要なことをしない
  • 社員は少数精鋭

というような方法で経費を大胆にカットしています。

スーモ・ホームズなどは維持費が高額

スーモやホームズといったポータルサイトと呼ばれるサイトに物件を掲載することは、ネット広告が主流になった不動産業界では、絶対にお金をかけないといけないポイントになっています。

しかしこのポータルサイトの維持費はかなりかかります

スーモでは1件物件を掲載するごとに、月数万円かかりますし、ホームズは問い合わせがあるとその金額に応じて課金されます。

それに加えて、物件情報を登録・更新していく事務員さんが必要になりますし、問い合わせを取ろうと思うと、現地に写真を撮りに行くなど複数の営業マンがいる体制でないと維持管理は不可能です。

不動産仲介業者の利益のほとんどはポータルサイトの運営会社に吸い上げられている仕組みになっています。

仲介手数料無料の業者はスーモ・ホームズに掲載しない

ですが仲介手数料無料の業者は多くの場合、この広告費をほとんどかけないという方法をとっています。仲介手数料無料の業者はスーモやホームズにはあまり物件掲載していません。その代わりに

他社でスーモやホームズに掲載されている物件でも「仲介手数料無料」で購入可能です。
他社で掲載されている画面をスクショしてラインで送ってください!

仲介手数料無料業者HP

というような感じで、競合他社のスーモ・ホームズの掲載を利用して集客をはかります。広告や物件情報は他社のを見てくださいとは、なかなか豪快な作戦です。

全員がこの方法をとると物件の情報を公開する人がいなくなり、不動産業界自体成り立たないですが、大胆でちょっとズルいタダ乗り戦術と言えます。

仲介手数料無料の業者が「ウザがられる」からくり

想像すればわかると思いますが、仲介手数料無料の業者は、他の仲介業者からウザがられています

それはそうですよね。仲介手数料無料なんてされたら普通の仲介業者はお客さんを取られてしまいますので。ですがもともと友達でも仲良しでもないのでウザがられても仲介手数料無料の業者は気にしません(笑)

しかしこれは他より素晴らしいサービスを提供して他社から嫌われているわけでは決してありません。

先ほど出てきたような他社広告へのタダ乗りや、あとから解説しますが仲介手数料無料システムの「仕組み上の問題点」を隠して、お客さんを取ろうとしている姿勢があるので、他社に嫌われているといえるでしょう。

仲介手数料無料の業者は「ビルの一室にいる」

その他には仲介手数料無料の業者は、家賃が高額な路面店を持たずに「ビルの一室」で経営していることが多いです。

不動産業者と言えば、町の一角に店舗を構え、地域の物件情報を多く扱うとともに、店舗を構えている安心感をうりに取引をするという部分があります。

しかし路面店を設けると家賃が高額で維持費がかかります。仲介手数料無料の業者は、多少信用度が落ちてしまっても、安いビルの一室などに店舗を構えて経費を削減しています。

両手取引に限定し、あとは企業努力で削れる経費は大胆に削る。こういった取り組みで仲介手数料無料を実現するわけですが、このサービスに死角はないかというと、実は穴だらけなのです。

仲介手数料無料のからくりはデメリットも生む

仲介手数料無料のからくりはデメリットも生む

こういった仕組みで運営されている仲介手数料無料の業者ですが、ちょっとズルい部分はあると言え「販売戦略や企業努力」で仲介手数料無料にするいい取り組みと考えることもできます。

しかしこの仲介手数料無料のからくりは、大きな3つのデメリットも生むことになります。

  1. 物件価格の交渉力が弱い
  2. トラブルになったとき味方ではない
  3. 提案の選択肢が狭い

です。仲介手数料無料の業者に頼むとこういったことでトラブルになるケースが多いので気を付けたほうが良いでしょう。詳細はこちらを↓

【仲介手数料無料・0円のからくり】無料になる仕組み・理由を理解しよう・からくり:まとめ

仲介手数料無料は、両手取引と大胆な経費削減により実現されている

そういった仕組み上しかたなく「交渉力が弱かったり」というデメリットを抱えているため、結局他のところで不利益をうけて仲介手数料無料の業者がすごく得という場合は少ない

不動産に関することを動画で解説するYouTube「おるすまチャンネル」もご参照ください。

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