住宅の購入を検討する場合、まず賃貸か購入かを考え、購入ならマンションか一戸建てかを考え、一戸建てなら新築か中古かを考えることになり、さまざまな選択肢を検討すると思いますが、
そのなかで「新築一戸建て」を選ぶ場合、建売住宅や注文住宅・分譲住宅という種類分けがされている場合が多いです
建売か注文かはいろいろなところで議論になってますよね
建売はものたりない。注文はお金の無駄遣いの要素が強すぎる。とか悩ましい話ではあるよな
この記事ではこの「建売住宅」とは何か？それと似た言葉で「分譲住宅」とは何か？について解説していきたいと思います。
建売住宅とは何か？
そもそも建売住宅とは何かというと、言葉から想像できる方も多いと思いますが、「すでに建築された状態で売られる住宅」のことです。
つまり建築する業者の企画によって販売される新築住宅ということです。
分譲住宅のところでも解説しますが、建売住宅と分譲住宅はほぼ同じ意味で使われます。ニュアンスで言うと、どちらも土地と建物をセットで決められたものを販売するのは同じですが、建売住宅は総称で、分譲住宅は新築一戸建てが並ぶような開発現場のことのみを言っている場合があるという違いがあります。
建売住宅だが、土地の状態で売る場合もある
では建売住宅は、「建物が建築されて、オープンハウスが始まって、お客さんはそれを見て購入するという流れになる」かと思いきや、それだけではありません。
建売住宅の販売方法は2種類あり、
- 完成売り → 購入者が決まる前に建築し、建った状態のものを見学することができる。
- 青田売り → 購入者が決まった後に建築を始める
どちらにも共通して言える建売の特徴は、建てる建物の仕様・間取などは業者が主導して決めることです。
また建売住宅で購入者が決まらない状態でも建築工事を始める場合であっても、人気のエリアなどは未完成の状態で売れる場合もあります。
未完成の建売新築一戸建てを購入する場合の注意点もあります。
分譲住宅とはなに？
建売住宅とよく似た意味で用いられる言葉として「分譲住宅」というものがあります。建売住宅の販売の際の広告などにも「分譲」という文字を見ることがあると思います。分譲とは「分割譲渡」の略語です。
この「分譲住宅」は「建売住宅」とほぼ同じ意味で使われていますが、分譲住宅は建売住宅よりも「大きな開発現場を数区画に分割して、そこに建物をセットして販売する」という意味合いが強くなります。
建売住宅・分譲住宅という言葉が生まれた背景の違い
建売住宅と分譲住宅では、背景が少し違い、
建売住宅は、「材料の大量発注や大工の確保でコストダウンを図るために、購入者が決まっていない段階で建物を建て販売しよう」ということで生まれた言葉です。建築コストを安くしてより安価な一戸建てを提供するという取り組みで生まれた言葉になります
逆に分譲住宅は、「電鉄会社が沿線の人口誘致を目的に大規模な住宅地開発を行うなかですでに建築した新築一戸建てを販売し始めた」ことから生まれた言葉です。どちらかというと土地の開発目線での取り組みで生まれた言葉でもあります。
そういった意味合いで「建売住宅」のほうが低価格・低水準、「分譲住宅」のほうが高級路線ということで区別がされていた時期もあったのですが、そのうち両者の区別もあいまいになってきて、今ではほぼ同じ意味で使われるようになってきました。
「建売住宅」と「注文住宅」の違いは？
次に建売住宅や分譲住宅の反対の言葉というと「注文住宅」という用語が出てきます。
この辺りはわかりますよね。注文住宅は自分たちで1から設計していくものです。
注文住宅は、建築する土地を見つけてきてそこに建てる家を自分たちで考えていくスタイルになります。建売住宅は決められた建物からの変更が難しいのに比べ、注文住宅は自分たちの好きな建物を建築できる自由度の高さが魅力です。
注文住宅のメリット・デメリット
建売住宅と注文住宅はよく比較されますが、注文住宅のメリットは
- 理想を実現することができる自由度
- オンリーワンの住まいになる
- 建築中のプロセスが確認しやすい
という部分があります。逆に注文住宅のデメリットは
- 割高になる価格面
- 完成までに期間を要する
- 仕上がりまで完成物を見ることができない
というようなデメリットがあります。
建売住宅・分譲住宅はこういう人に向いている
建売住宅は品質が悪いなどと書かれていることもありますが、今の建売は品質も一定以上を担保されていますし、なかなか侮れない仕様になっている物件が多いです。昔のように「お金がないから、建売にする」というような単純な状態ではなく、自分たちの考え方に合っているため「建売住宅を選ぶ」という人が増えています。
できるだけ費用を抑えたいので建売住宅
やはり費用面を気にするという方に一番向いているのが建売住宅と言えます。単純に資金的な問題で建売を購入する方もいますが、建物に対してあまり興味が高くないため、建売住宅を選ぶ人も多いです。
時間や労力もできるだけかけたくないので建売住宅
建売住宅は費用も抑えられますが、時間や労力もかなり節約できます。逆に言うと注文住宅を建てるときの時間や労力はものすごいものがあります。
そこまで頑張ってまで家のことにこだわりたくないという方は建売住宅に向いています。
完成していてわかりやすいので建売住宅
建売住宅は完成しているためわかりやすいという利点もあります。注文住宅の場合は、色の組み合わせや仕様の選択など完成してみて思った通りにならないということの方が多いです。
そういった想像と完成後のギャップが嫌な方には建売住宅は最適です。
まとめ：建売住宅と分譲住宅と注文住宅の違い
建売住宅とは、建築する業者の企画によって販売される新築住宅のこと。土地の状態で販売することもあるがそれも一応建売扱い。
同じような別の言葉で「分譲住宅」という言葉もある。分譲住宅の場合は「分割して譲渡する」というようなニュアンスが強く、大型開発現場という意味合いが強くなるが現在では、それほど明確な使い分けはされていない。
注文住宅は1から自分で建物を作っていく新築一戸建てで、理想の家を実現できる自由度が魅力だが建売住宅よりも割高になることに注意。
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