建売新築一戸建てを販売していると、物件の上を道路の計画が通っている物件というのもあります。
そんな物件買って大丈夫というような考え方もあります。
今回はそんな都市計画道路のある建売新築一戸建てについて解説していきたいと思います。
都市計画道路のある建売新築一戸建て
都市計画道路の建売新築一戸建てというものも時々あります。
都市計画道路って何?
都市計画道路とは長期的な計画によって、国や地方自治体など行政が計画する道路になります。
どの地域にも長らく開通が待たれている大きな道路があると思います。
地域の都市計画に従って人や物の移動が求められている箇所に設置されたり、渋滞の緩和などが見込まれていたりします。
傾向としては経済が成長していた時代に「必要だ」ということで計画されていたものが、情勢の変化によって「不要だ」「そこまでお金をかけてするほどのことではない」というような流れになって計画自体が頓挫したり、見直されたりするものも多いです。
どのように都市計画道路の有無を調べるかというと。
最近はとても簡単で、「〇〇市 都市計画道路」などで検索してみると市役所や都道府県庁などが公開してくれている道路計画をPDFで見ることができる状態になっているのが多いです。さらに詳しく知りた良い場合は、役所の都市計画課に問い合わせると、詳しい内容を知ることができます。
計画決定と事業決定がある
都市計画道路には計画決定と事業決定の2段階があります。
計画決定の段階は「まだ道路が計画されただけ」という状態です。着手の時期は未定というような状態になります。
事業決定になると「すでに事業に着手しているもしくは着手時期が決定している」という状態です。工事をすることも決定し、土地を収用するための立ち退き交渉や工事自体が始まっている状態になります。
当然建売新築一戸建てが建築されるとなると「計画決定」段階しかありません。
事業決定段階に入ると、建造物など撤去困難なものを設置しようとすると都道府県知事の許可が必要になり、実質的には建売を建築販売などをスタートするのは不可能になります。
都市計画道路があるところに建売新築一戸建て
そんな都市計画道路があるところに建売新築一戸建てが建築されるケースというのも時々あります。
先ほども紹介したように、経済の成長期に計画されただけで今となってはほとんどスタートする見込みのない都市計画道路もたくさんありますので、そういった計画決定段階の都市計画道路のあるところに新築一戸建てが建つケースは結構あります。
計画がスタートするか不透明とはいえ、
そんなところに建築していいの?という風に思う方も多いかもしれません。
万が一事業決定され計画が始まった場合には立ち退きをしないといけない可能性も出てきますので、そういったリスクを感じる方は都市計画道路のあるエリアの新築一戸建ては購入を見送った方がいいでしょう。
計画道路の建売新築一戸建ては買って大丈夫か
都市計画道路が計画されているときの不動産物件を購入する時にはいろいろなことを考えないといけません。
都市計画道路があるところのメリット・デメリット
都市計画道路のある不動産物件を購入するメリットは
- 都市計画税や固定資産税などが軽減させる場合がある
- 土地の相続時に相続税評価額が軽減される場合がある
- 計画予定が白紙になれば土地の資産価値上がる場合がある
- 近隣の土地相場より価格が低い場合ある
- 立ち退きになると補償金や代替地が受けられる
ということが考えられます。
逆にデメリットで考えると
- 納得する補償金や代替地が受けられるとは限らない
- 全てではなく一部の土地だけの買い取りになる場合がある
- 一部の土地のみ買い取りになったら資産価値が大幅に減る場合がある
というようなことが考えられます。
いろいろな見方があって自由に使えない土地が自由に使えるようになったので「計画がなくなったから価値が上がる!」という場合もあれば、もともと資産価値的には低いエリアで道路計画によって資産価値が上がると思われてきた中で「計画がなくなったの価値が下がる」という場合もあるわけです。メリット・デメリットもその不動産によって計画の開始や廃止が全く逆の効果を生む場合もあるということです。
デメリットにあげた一部だけ収用されたは1番要注意です。
一部だけ取られてしまって、使い物にならない不動産だけ残されるケースもありますし、行政の補償は必ずしも納得いくものとも限りません。
結論:普通に購入検討可能な場合も多い
ですが建売新築一戸建てで都市計画道路がある場合のものは現状「ほぼほぼスタートする気配のない道路計画があるだけ」の物件ということもできます。
道路計画が廃止される可能性が高い場合は普通に検討してもいいと思われます。
気になる方は不動産営業マンとともに都市計画課に話を聞きに行かれることをお勧めします。地方都市などでは特に30年以上放置されているような計画道路も多く、未着工のまま見直しもされることもなく放置されていたり、実は廃止の動きがあったりする道路も多数あります。行政に実際に確認に行くとその辺りまで教えてくれるケースが多いですので、そういった役所の回答で安心して購入されるケースも多いです。
あまり広告には書いていない問題
この都市計画道路が通っている建売新築一戸建てですが、スーモなどの広告ではそういった記載をしている不動産業者は少ないように思います。
例えば人が亡くなっている物件などの心理的瑕疵のある物件では広告段階で書いている場合も多いです。
心理的瑕疵系すら隠す業者も時々いますが。
都市計画道路については「広告で書かないといけない」というようなルールはないと思いますが、あまりそこまで詳しく書く文化もなければ、あえてややこしいことを書いて問い合わせを減らしたくないなって思うような内容でもあったりします。
まとめ:道路計画のある敷地の建売新築一戸建てを買って大丈夫か
- 長期間放置された開始される見込みのない計画道路もあり
- そんなところに建てられる建売新築一戸建ては普通に検討してもいい
- 計画がスタートする可能性がある場合は将来立ち退きのリスクがある
YouTubeおるすまチャンネルでは建売新築一戸建て購入に関するお役立ち情報を発信しています。もしよければチャンネル登録よろしくお願いします。
LINEでどんなことでもお気軽のご相談ください。