今回は以前建売住宅を販売させていただいたお客様から連絡があり、和室のクロスにひびが入っているということなので、お邪魔してきました。
窓などの開口部付近のクロスの割れというのは時々聞く現象ではありますね。
大丈夫?傾いてる?って心配になるわ
よくあるクロス・壁紙のひび・亀裂
今回ご連絡いただいたお客様のお家にあったひびがこれです。
わかりにくいので近づいてみるとこんな感じです。
窓の端から一旦水平方向に亀裂が走り、そこから垂直方向に上に向かって亀裂ができていることがわかります。
じつはこれはよくあるクロスのひびです。
クロス・壁紙のひびの原因とは?
なぜこのようなクロスのひび割れの仕方をするかというと、それはクロスを貼る前のボードに原因があります。窓部分のクロスを貼る前にはどんな状況になっているかというと、
このようになっています。そうです。このボード・下地材の境目に沿ってクロスのひびが行くわけです。
建物全体の揺れによるひび
このようなクロスにひびができる原因としては、やはり地震などの揺れが原因の場合が多いです。地震以外にも
- 交通量の多い道路の近く
- 台風などの一時的突風
- 窓の開け閉め
などの揺れでも下地材が動いてしまい、クロスが動きについていけずにひび割れてしまうという場合があります。
新築時の柱や梁の動きによるひび
このようなクロスのひびは建物に使われている柱や梁などの木材の収縮により下地材が動きひび割れるという場合もあります。
新築施工後1~2年くらいは建売住宅で使われている集成材であったとしても、湿気を含んだり乾燥したりで木材が微妙に動き、特に地震などの揺れがなくても、今回のような壁紙にひびができるケースというものがあります。
深刻なクロスのひび割れとは?
今回は売主に来てもらい確認したところ施工前の写真による下地材の継ぎ目の箇所と亀裂の箇所が一致していたので、それほど深刻でない揺れによるクロスのひび割れであるということで、経過観察してください、ということで終わりました。
ですが、下地材の継ぎ目ではないところにひび割れができている場合は、下地材自体にひびが入っている可能性が高いので、この場合はクロスを剥がし下地材自体を変えるなど工事が必要です。
クロス・壁紙のひびを補修する方法
今回はそれほど大きなひびでないし、建物の構造上問題ないのであれば見栄えは気にならないということですので、このまま放置されるそうです。
今回くらいの細いひびなら自分で直す方も多いようで、YouTubeなどにも補修の仕方の動画があります。例えばこちらの方とか。
壁紙に合った色のジョイントコークを付けて指で伸ばすだけという簡単な作業になります。よくある白の壁紙ならこちらの商品で直すことができます。
連絡しても来ようともしない売主
今回ご連絡いただいたお客様がなぜ仲介業者である私にご連絡されたかというと、「売主に連絡しても売主が来ようとしない」具体的に言うと、
- 壁紙の保証期間は2年、
- 今回は購入から4年ほど経過していたので保証期間外になるということ。
- 保証期間外の場合は問題なくても出張費がかかる
ということを言われた、なんとか話してくれないですか?という事でご連絡いただきました。
早速売主に連絡して
- 壁紙の保証なら2年だが、建物の構造体力上主要な部分の保証は10年であること
- 今回のひびが壁紙の保証対象か、構造体力上の保証対象か現地を見ずにわかるのか?
- 保証対象の確認のために来てもらうことに、出張費を取るのは建物の保証をする気があるのか?
優しく質問させてもらうと、無料で現地を見に来るということで来ていただけました。
【クロスのひび補修】建売住宅でよくおこるクロスの亀裂と補修方法:まとめ
クロスのひび割れは建物の強度にあまり関係ないひび割れもある。
その場合は自分で直せる。
建売住宅の場合はハウスメーカーに連絡してもアフターサービスはあまりやる気はないから困る。
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