住宅ローン50年時代?若者向けに導入される超長期住宅ローンは大丈夫?危険?

借入期間50年の住宅ローンができている 住宅ローン

最近話題になってきているのが、住宅ローンの長期化ですが、借入期間が50年の住宅ローンというのも出てきています

おるすま内田
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色んな人がヤバいヤバい言い出しそうなローン商品ですが。

今回はそんな住宅ローン50年時代になるのか?超長期化した住宅ローンについて紹介していきます。

住宅ローン50年時代?若者向けに導入される超長期住宅ローン

YouTubeおるすまチャンネル「50年の住宅ローンが増えてきている」

住宅ローンの借入期間といえば「35年」と想像する方も多いと思いますが、最近では40年の住宅ローンで借りる方も増えてきましたし、最長で50年の借入期間の住宅ローン商品というのも出てきています

総じて住宅ローンの借入期間は「長期化」傾向にはあるのは間違いない事でしょう。

各社で導入される借入期間50年の住宅ローン

各社で50年の借入期間の住宅ローンというのが導入されています。1番話題になっていたところで言うと住信SBIネット銀行さんの50年の住宅ローンではないでしょうか。

その他にも、楽天銀行さんや西日本シティ銀行さんなども50年の住宅ローンを取り扱っています。

固定金利の方ではフラット35の長期優良住宅版のフラット50という商品もあります。

地銀でも積極的に取り扱う気はない場合もありますが、最長期間を35年から40年にというような伸ばす動きも増えてきました。

各社住宅ローンの借入期間を伸ばす傾向にあります。

期間が伸びるとどんな住宅ローン商品になるの?

一般的には住宅ローンの借入期間が長くなると、金利も上がると言うのが普通になります。長期間お金を貸すと言うことは、返してもらえない確率も上がりますので、料金をあげないといけないという部分では仕方ないところがあります。

例えば、住信SBIネット銀行さんの例では、50年に伸びることにより金利が0.15%プラスされるというような形になっています

おるすま内田
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例えば5000万円の借入をするとすると。

  • 借入期間35年で0.32%で借りると月々約12.6万円
  • 借入期間50年で0.47%で借りると月々約9.4万円

になるというようなところで、金利が増えていますが、支払額は下がります。支払額が10万円切るから嬉しいわというような考え方にもなります。

支払額が下がるというのは、不動産営業目線でいうと、「ありがたい」商品にはなります。

超長期住宅ローンはどんな人が対象?

そんな借入期間50年の住宅ローンですが、当然年齢が若い方しか利用できない商品になっています。

おるすま内田
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40歳の人に50年で貸すと90歳まで返済することになりますから。

50年のものに限らず住宅ローンは基本的には「完済年齢が80歳未満」になるというのが最長の組み方になります。ですので35年の住宅ローンは44歳まで、そして50年の住宅ローンは29歳までの人が組めることになるのが普通です。

20代の人しか組めないというのが50年の超長期住宅ローンの特徴といえます。

若者に過大な借入負担をさせる商品だという風にも言われたりしますし、若者の特権とも言えます。

なぜ住宅ローンは超長期化している?

なぜこのように住宅ローンが長期化しているのかというと、不動産や経済の市場動向の影響とも言えます。

不動産は円安やインフレ、材料費の高騰、人件費の高騰で価格が高騰しています。それに対して若者の年収が上がったかと言われるとそんなこともありません。

つまり単純に新築物件の価格は上がったのですが、購入する若者の年収はあがらなかったので、支払いが不安で購入の決断をする人が減ってしまうわけです。そうなると住宅ローンを借りて欲しい金融機関側としては困るわけで、どうにかして借りやすい状況というのを作る必要がありました。

そんな時に出てきたのが住宅ローンの長期化の動きです。

借入期間を伸ばしてしまえば、支払額も減らすことができます。そうなると支払いの不安も少なくなり家を買う人を減らさずに済むわけです

おるすま内田
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もちろん新築商品の寿命が昔より伸びたという側面もあります。

若者世代にとって購入できるような支払額ではなくなったきた不動産価格の高騰により、住宅ローン商品の借入可能期間を伸ばしたという見方もできるわけです。

借入可能額は増えていない場合も多い

こうなると50年の住宅ローンは「ヤバい」という言われ方もしてくるわけですが、金融機関も審査自体は緩くしていないという場合も結構多いです。

50年の借入期間ですが審査自体は35年のものとして審査するという金融機関もあります。そうなると少なくとも「借り過ぎ」といような状況にはなりにくいです。

借入可能な金額は変わらず、その借入期間が伸びているというようなお話の場合は、それほどこの変更で経済的に破綻する人は多くならないのではないかとも考えられます。

ここからは50年の住宅ローンはヤバいのかヤバくないのかを考えていきたいと思います

借入期間50年の住宅ローンはヤバい?

YouTubeおるすまチャンネル「50年の住宅ローンはヤバい?ヤバくない?」

50年の住宅ローンというと、「ヤバい」っていう言葉がすぐ出てきます

おるすま内田
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そら借入期間が伸びてますからね。いい印象はないでしょう

でもちょっとプロからするとヤバいヤバい言い過ぎてる部分もあると感じる側面もあります。

利息の金額は増加する

まず50年の住宅ローンがヤバイと言われる一つ目で出てくるのが利息の金額が増加するということです。先ほどの5000万円借りる例で行くと

  • 借入期間35年で0.32%で借りると利息約285万円
  • 借入期間50年で0.47%で借りると利息約611万円

となります。326万円も利息の金額が増えるわけです。ヤバイですね。

おるすま内田
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いい車が買えます。

しかしこれは借入期間が15年も伸びているので、当然と言えば当然です。例えば賃貸に住んでいるとして「35年住むのと50年住むのとで320万円も家賃違うんですよ?ヤバいでしょ?」って言っている人いたらどう思います?「普通でしょ」って思うと思います。

確かに金利は割高になっていますが、借入期間が伸びているから料金が高くなっただけとも言えるのでヤバいかどうか微妙です

そもそも家が50年もつの?

住宅ローンに関しては35年でも長期間になるため、元々「借入期間の間、建物がもつのか」論争というのがあります。

おるすま内田
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借入期間が50年の場合は尚更そこは心配になるところです。

確かに50年間住める新築を購入しないと50年の住宅ローンを組む意味はあまりないでしょう。また建物の資産価値は50年経つ前に0になることが考えられますので、土地の資産価値の高いところを選ぶという必要もあります

50年も住み続けられるの?というところに関しては、何を「もっている」「住み続けられる」と捉えるかは人それぞれですが、意外と日本で建築されているような一般的な木造住宅でも50年住み続けられる状態にある場合が多いといえます。

この記事を書いている今現在2024年(令和6年)ですが、50年前というと1974年(昭和49年)になります。そういった築古物件というのは世の中に結構存在します。

50年の住宅ローンを検討している場合は、新築一戸建てばかり見ていたスーモやホームズ・アットホームで、一度築年数を50年以上の設定にして中古一戸建てを検索してみるのもいいかもしれません

しかし建物の価値は30年くらい経つと0に近くなり土地値になります。こういった資産価値の観点で言うと借入期間は短い方が安全とは言えます

借入期間が伸びると金利変動リスクが高まる

また50年の住宅ローンを組む場合に懸念されるのは金利変動リスクが高まるということも言えます。

金利変動リスクというのは変動金利など借入後も金利が変化する可能性のあるローンで何らかの経済事情で金利が上がってしまい支払額が上がることを言います。

これは確かに35年間で金利上昇局面にあう確率と、50年間で金利上昇局面にあう確率はかなり違うと思われます。15年も期間が伸びていますので当然です。

おるすま内田
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実際15年前から考えると本当に色んなことあったと思います。。

しかしこれも金利の話と同じで、借入期間が伸びたメリットと金利変動リスクのデメリットはトレードオフの関係になっていると言えます。例えば事業の資金で500万借りてそのお金で儲けようとする人なら借入期間は長い方が良いと思うはずです。誰も金利変動リスクが高いから短期にという人はいないでしょう。

住宅ローンのようなそれでお金を増やそうとしている場合でないとしても、団体信用生命保険の適用期間が長くなっているというメリットもあります。年齢を重ねれば重ねるほど「死亡」や「病気になる」確率は上がります。

若い方にとって35年の住宅ローンで60歳前後までに返済してしまう計画の場合、団体信用生命保険は使う可能性の低い場合も多いですので、50年の住宅ローンにすることで保険の保証範囲を伸ばすというメリットもあります。

定年後の支払いがあるのつらい問題

そうは言っても50年の住宅ローンとなると80歳近くまで支払いがある状態になるのが普通です。定年後に支払いがあるのは生活が困窮することの原因になるのではないかという指摘もあります。

確かに繰上げ返済などをしなけでば、住宅ローン1年目と50年目で支払額がそう変わるわけでもなく、25歳の時に払っていた金額を75歳でも払うというのは大変な気もします。

この辺りはきちんと人生設計をして支払いをしないといけない部分ではありますので、若い方が35年ローンを組むときよりは注意が必要というのは間違いないでしょう。

ただ40歳くらいで35年ローンを組む人も結構多いので、その人と比べるとまだ時間があるからマシという考え方もあります。

借入期間50年の住宅ローンはヤバくない

住宅ローン・50年の借入期間

まとめると、借り入れ期間が50年の住宅ローン自体はヤバくないと思います。じゃあヤバいのは何かというと「無計画に超長期住宅ローンを借りる人の計画性の無さ」がヤバいというだけです。

ここからは将来の話を現場の「感覚」で話しますので、、、間違ってても怒らないでください。

結論①:そこまでして身の丈に合わない家を買う見栄がヤバい

こういった50年の住宅ローンで破綻する人を考えると、借入期間が伸びて支払額が減ったので、

  • 借りすぎる人
  • その分無駄遣いする人

というところになります。こういう人は実際にいます。良い家を買って知人・友人や親族にいい格好したいというようなそんな方が多いです。

ですが、いろいろな情報発信で「ヤバい」って書いてあることからもわかるように、普通に50年の住宅ローンを検討する時には「大丈夫かな?」と思って検討しています。そして怖いなと思う方は50年にしないです。

また前述しましたが50年の住宅ローンが導入されたとはいえ審査方法自体は変えていない場合も多く「借入可能額が爆増」したわけではなく過剰に借りすぎ状態になる人が増えるような住宅ローンの変更ではありません。

こういったことを考えると支払いの方法の選択肢が増えただけとも言え、無理のある支払い計画や無駄遣いが本当のヤバいところとも言えます。

一般的には支払いが減り手元資金が多くなる、借入期間を伸ばす選択肢は破綻リスクが減ると言われています。

結論②:50年ローンで将来破綻増加とはなりにくい

50年の住宅ローンができたことで将来住宅ローン破綻する人が増えるという見方もありますが、私はあまりそうは思いません

この変更によって借入可能額が拡充されたという風にはなっていない場合が多いというのが1番の理由ですが、感覚の話でいうと

破綻する人は35年でも50年でも破綻する。

という話です。「無計画な人」が「一定のアクシンデント」に見舞われて破綻するというのを不動産業者としてはよく見るのですが、35年の選択肢を選び支払額が増えて前半戦のアクシデントで破綻するのか、50年の選択肢を選び支払額は減るので前半戦のアクシンデントは乗り切ったけど後半戦が長くなってそこで破綻するのかの違いに感じます。

逆にいうとたぶん大丈夫な人はどっち選んでも大丈夫です。

結論③:おっさんには関係ない話

あと37歳の私も含めてなんですが、こんな「50年の住宅ローンはヤバい」「いやヤバくない」なんてことを発信しているのは全員「おっさん」です。それを聞いてるのも大概おっさんです。

おるすま内田
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極論本人には全く関係ない話です。

ですので過剰に「ヤバいヤバい」言わんと、2回くらい「ヤバくない?大丈夫」って言ってあとは若者たちの判断に任せることにしています。

おっさんが関係ないのに「ヤバいヤバい」言いすぎるのもなんかダサいし。

まとめ:住宅ローン50年時代?若者向けに導入される超長期住宅ローン

  • 最長50年の住宅ローンを出す金融機関が増えてきた
  • 価格高騰などで購入しにくい状況を借りやすさで何とかしようとしてる
  • 50年の住宅ローンは確かにより注意して計画を立てるべき
  • 過剰にヤバい言うてる人らもちょっと問題ある

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