2022年9月14日に飯田グループホールディングス子会社の1社・アイディホームさんが自主廃業を発表しました。
いやいや。マジでそんなことあるんだ。って話ですよね
1人の出来事が大きな会社全体に影響する凄い事件よな。
今回は建売新築一戸建て業界でちょっと驚きのニュースを紹介していきたいと思います。
アイディホームが自主廃業
2022年9月14日にアイディホームさんが自主廃業されたと発表されました。
弊社は、宅地建物取引業免許並びに建設業許可について、「自主廃業」の手続きを行いましたので、下記によりご報告申し上げます。
なお今後は、上記免許並びに許可の再取得に向け尽力して参る所存でございますので、引続きご支援賜りたくよろしくお願い申し上げます。
併せまして、本件に伴いお客様をはじめ、関係者の皆様に多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことを、心から深くお詫び申し上げます
原因は元役員のスピード違反・道路交通法違反ということです。
当社子会社の元役員が、道路交通法違反(スピード違反)で執行猶予付き有罪判決を受けていたものの報告を怠っておりました。
本件の発覚により、当社子会社が宅建業免許ならびに建設業許可の欠格事由に該当してることを認識し、発覚日と同日、当該元役員は当社子会社の役員を辞任し、翌営業日に当社子会社は監督官庁への報告を行いました。
その後、当社子会社において検討した結果、本件の重大性に鑑み、宅建業免許ならびに建設業許可を自主的に廃業するのが妥当と判断するに至りました。
本日当社取締役会は本件を承認し、当社子会社は監督官庁に対して当該免許ならびに許可の廃業の届出を行っております。
アイディホームに何があった?
アイディホームさんの発表によると、元役員の方が道路交通法違反(スピード違反)によって執行猶予付きの有罪判決を受けたことにより、宅建業免許や建設業許可の役員の「欠格事由」に該当する事実があったことが判明しての、自主廃業ということです。
新聞報道などによると、道路交通法違反は2020年7月のことのようで、その役員の方はその事実をアイディホームには報告せず、2022年7月に発覚し、その日に役員を辞任した、とされています。
自主廃業って一体どうなる?
今回は自主廃業ということですが、この自主廃業って一体何?ってはなしですが、倒産という意味ではありません。倒産はお金がなくてというようなイメージですが、今回の自主廃業は事業に不可欠な「免許」が無くなったので、もう一度申請して再取得するまで、廃業するというイメージです。
免許はいつ復活するの?
それでは免許はいつ復活するのかというと、数か月と考えられます。
これも各事案によって免許の下りるスピードは違うので何とも言いきれない部分がありますが、スピード違反をされた役員の方もすでにやめられ欠格事由には当たらない状態にはできているので、数か月で再取得ができ、事業を再開される可能性が高いと思います。
土地の仕入れ・完成物件の販売は一定期間停止?
この自主廃業の期間はどのような対応になるのかというと、建売ハウスメーカーの一番大切な業務といえる「土地の仕入れ」はできません。
さらに完成した物件の販売もできないので、主要な業務は停止している状態でかなり厳しい事態であると考えられます。
しかしアイディホームさんの発表にもあるように9月14日以前に契約している新築物件のお引き渡しは予定通りできます。
アイディホームに既に住んでいる方は?
既に何年か前なども含めて、アイディホームさんの新築一戸建てを購入された方もいらっしゃると思います。そういった方も若干不安を感じる内容かもしれませんが、この方々には実質的には問題はないかと思います。
この自主廃業の間もアフターサービスは可能ですし、倒産などではなく一時的な自主廃業なので再取得して再開すると考えられますので今後の保証にも問題は無いと思います。
役員のスピード違反で宅建業免許って無くなるの?
このニュースを聞かれて、「え?役員のスピード違反で廃業になるの?」と思われた方も多いかもしれません。でも不動産業は宅建業免許というものがあり、今回のようなことが起こる可能性は低いですが現実にあります。
宅建業免許の欠格事由に該当する
不動産業をするには宅建業免許というものが必要です。そして免許をもらうためには条件がいくつかあって、こういう場合は免許はもらえないという「欠格事由」というものがあります
「会社の役員に悪い人がいたら、不動産業で悪いことするかもしれないので免許なんておろせないよ」って考え方です。
宅建の試験に出るような内容ですが大雑把に言うと
- 宅建業系・暴力系・背任系の「罰金刑」
- その他なんでもで「懲役刑」「禁固刑」
を受けて5年を経過しない人です。執行猶予付きにひとは執行猶予が開けた時点で大丈夫になります。
今回のアイディホームさんの元役員の方は道路交通法(宅建業とか以外のもの)で執行猶予付きの懲役刑ですので、執行猶予の期間の役員がアイディホームという宅建業者にいたということになり、事後的に欠格事由にあたることが発覚したということでしょう。
陰謀論的なものもあるけど・・・
ネットを見ていると陰謀論的なものがありますが、普通に免許の問題で仕事ができなくなる不動産業者は結構います。
スピード違反でというのはあまり聞かないので廃業に追い込むため嵌められたとか、もともとアイディホームの施工が良くなくて、免許問題が起きる予兆があったというような個人記事も見ましたが、正直関係ないと思います。
単に宅建業法の規定通りの対応と言えると思います。
元役員でもう辞めてるから良いのでは?
アイディホームさんの発表でもあったように、有罪判決を受けた役員の方はもう辞めており、現状は欠格事由は解消された状態とも言えます。ですので、「ごめん、もう辞めたから普通に続けさせて」と言えなくはない状況ですが、そうではなく一旦自主廃業という状態になっています。
これはやはり一定の期間「欠格事由」に該当していた、それを会社で把握できていなかったというようなことを発表の文章で言うと「重大性に鑑み」、監督官庁と協議の上、一旦自主的に事業をとめ再起するという方針にしたのだと考えられます。
本当に大ダメージでしょうけど対応はきちんとしてるなーと思いました。
アイディホーム自主廃業:まとめ
- 2022年9月14日にアイディホームは一旦自主廃業・数か月に復活する公算が高い
- 原因は元役員のスピード違反による有罪判決
- 宅建業免許はそんなものでも無くなり事業ができなくなる
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