一建設の筋交い不足・強度不足が1269棟見つかる【2006年の話】

一建設の筋交い不足・強度不足が1269棟見つかる【2006年の話】 一建設

先に行っておきますが2006年の話でだいぶ前のことです。そして調べていくと「え?行政側もずさんじゃない?」と感じるようなお話です。

今回は建売メーカーの一建設さんの物件で筋交い不足・強度不足があったという話を調べてみたので紹介させていただきます。

一建設の木造2階建て建売で筋交い不足が判明

一建設の筋交い不足・強度不足が1269棟見つかる【2006年の話】

そんなことが昔あったというのは聞いたことはありましたが、詳しくは知らなかった一建設さんの強度不足物件が見つかった話です。

新聞報道などから見る流れ

一建設の筋交い不足が発覚する原因となったのは「姉歯事件」と言われる姉歯元1級建築士によるマンション耐震偽装問題で、この問題をが発覚した後、社内調査をして問題が発覚したということです。

2006年6月19日の新聞記事によって、「一建設が2000年から関東地方などで建て売りした木造2階建て住宅681棟が強度不足で、補修工事を始めた」と発表したと報じました。

現在のところソースは見つかりませんでしたが、「ハウスメーカー研究会」さんのHPによると、電話などで問い合わせてきた681棟以外の購入者にも、「今までに当社から連絡がないのなら 問題がないと考えてほしい」と話していたが、実際は、問題が見つかった特定の建築士の設計物件を中心に限定的な調査を行っただけで、その時点で7割は未調査だったのに、「残りは安全」としていた。その後、 内部から問題を指摘する声が上がり、昨年7月以降、未調査物件についても調査を実施。 新たに588棟に同様の問題点があることが判明し、今年2月に国交省に追加報告していた。

そして2007年2月21日の新聞報道新たに588棟で強度不足が確認され合計1269棟に問題があったことが発覚し、新たに見つかった588棟もすでに538棟は壁の中に筋交いを入れるなどして、補強工事を終えたと報じています。

ちなみに筋交い不足・強度不足があったエリアは1269件のうちの9割は関東圏で、一部は東北地方や中部地方です。

耐震偽装は問題だが、対処は早かった

社内調査で発覚したという経緯や、発表する段階ですでに補修工事の大半が終わっていたり、補修工事を開始していたりと、対応の早さが目立っています。

姉歯建築士によるマンションの耐震偽装問題が社会問題化した直後ということもあり、社会的に糾弾される前に対応しようとしたことがわかります。

追加で見つかる前に「他は安全」というような対応を取っていたことについては、新聞記事などのソースは見つかりませんでしたので、本当かどうかは不明ですが、「まあ、そんなこともあるだろう」とは思います。

強度不足の度合いはどれくらい?

強度不足の度合いはどれくらい?

強度不足の度合いは一建設発表資料によると「全壁面のうち、少なくとも1面において、必要軸組長さ(筋交い)不足が認められた」物件が木造2階建ての物件に見つかったということ。

強度(基準1.0に対して) 対象件数

  • 1.0未満0.7以上 559件
  • 0.7未満0.5以上 112件
  • 0.5未満 5件
  • 調査中 5件

※ 左記の数値については、建物全体での耐力的数値ではなく、1階・2階のX・Y方向それぞれの面のうち、一面において最も低いもの

ということです。

素人には全くわからない強度不足

そういわれても全く何のことかわからないですよね。全部読んだけど全くわかりません。

建築基準法上問題となった「必要軸組長さ」とは、建築基準法施行令第46条の規定で、水平力(地震力)に対して、X方向、Y方向それぞれに、一定の計算式で求められる数値が、法律で規定された数値以上でなければならない、というものです。計算の方法などはこちらのHPに詳しく書いてあるので参考にしてみてください。

壁量充足率・筋交い不足・強度不足問題

こういう必要な壁量とその家にある壁量で足りているかを判断するようです。1を超えていれば足りていて〇ということ

これが先ほど出てきたように一建設さんの物件では0.7とか0.5未満の壁がある家があったということです。

最大の原因は建築確認時にチェックされないことだった

これらの問題を機に木造2階建ての建築確認時の耐震性の審査が新たに追加されることになったそうです。

そもそもこの強度不足問題は、強度の基準は建築基準法で決まっているものの木造2階建て住宅の建築確認時にそれをチェックするということがなかったため、建築士もそれを重要視せずに一建設だけではなく全国的に 壁量の不足した住宅がたくさん作られていたというところに問題があるようです。

例えばお客さんが「窓を大きくして採光や通風を良くしたい」というと、壁の量が減って強度不足になるにも関わらず、チェックされずに強度不足でも建築確認が下りるため、特に何も指摘せずお客さんの要望を通して窓を大きく設計するというケースも多かったようです。

この強度不足問題の最大の原因は建築確認時に確認する仕組みがなかったこと、それにより基準を守る意識が低下してしまったことだと言えるでしょう。

現在では建築確認時にチェックが入るようになったのでこれが原因の強度不足の建物は建てられなくなりました。

強度不足の設計する建築士が一番悪いけど、チェックしてなかった方も悪いですよね。

原因は外部委託した建築士の設計ミス

原因は外部委託した建築士の設計ミス

強度不足の原因は「外部委託した建築士の設計ミスが原因」とのこと。

具体的には「既存物件のデータをコピーし、強度のチェックを怠るなど、不適切な作業をしていた」そうです。

そして設計にかかわったとして5人の建築士が免許取り消しの懲戒処分を受けています。詳細はこちらの記事をご覧ください。

こういう話があるとほとんどの事例で言われるのが「外部委託したところの・・・」という話ですよね。一般人からすると言い訳にしか聞こえない言葉ですが・・・

実際「自社設計の物件では強度不足が見つからず」「外部委託したものにだけ見つかった」という発表もしています。

しかしこれも聞こえはいいですが、疑問の残る発表で、自社設計の物件は何件で外部委託が何件なのか言わないと信用できないですよね。

たとえば自社設計が10件で外部に設計を委託したのが1000件だったら、それは外部委託の方で見つかるのは当然でしょう。

時代も地域も違うからわからないですけど、一建設さんの物件の資料を見て一建設さんが設計しているのはほとんど見ないですけど・・・

一建設の筋交い不足・強度不足が1269棟見つかる【2006年の話】:まとめ

一建設の筋交い不足・強度不足があったことは事実。そういった問題のある物件を作ったことや発表や対応に問題があったと書かれている記事もちらほら

しかし強度不足の話を総合すると、建築確認時にチェックがないことを理由に一建設以外でもこの問題が横行していたのも事実であり、チェックを怠っていた行政側の問題がかなり大きいと感じる。

社内調査で自主的に発表・補修工事を進めていたところはむしろ素晴らしい対応だったのではないかと思う。

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