建売新築一戸建てに限らず不動産を探すときにみなさん何から始めるでしょうか。
ケータイを持ってきてスーモで物件を探す。だと思います。
しかしこの物件を探す前にまず住宅ローンの審査をすべきという考え方もよく言われるものです。
今回は不動産探しにおいて物件探しよりも住宅ローン審査を先にすべきなのかというところを解説していきたい思います。
不動産は物件を探す前に住宅ローンをするべき?
不動産を探す場合にまず住宅ローン審査をすべきという考え方があります。確かに物件を探す前に住宅ローン審査をするのはたくさんのメリットがあります。
先に住宅ローン審査をするメリット
物件を探す前に住宅ローン審査をするということにはメリットがあります。そしてそれほど大したデメリットもありません。ですので住宅ローン審査を先にしておくことに損はありません。
建売新築一戸建て物件を探す前に先に住宅ローン審査をしておくメリットとしては
- 借入可能金額や優遇金利などを事前に知り効率良く物件探しができる
- 取り合いになりやすい建売購入で購入申込時に優先してもらえる
- 建売の場合、住宅ローンの検討期間が短くなりがちなのでそれを回避できる
- 買えない人である心配がなく不動産業者の対応もよくなる
というところがあります。これらは結構大きなメリットとも言えるので、先に住宅ローン審査をしておいて損はないと思います。
ネット上の情報発信でも先に住宅ローンが
こういった不動産探しで物件探しよりも住宅ローン審査を先にすべきという考え方はメリットがありデメリットが少ないので、ネット上の情報発信でもほとんどが「そうすべき」という形で発信されています。
ですが、実際の不動産探しでは先に住宅ローン審査から入る人が多いかどうかというと、全くそんなことはなく、「この物件を見せてください」という問い合わせがほとんどです。
建売新築一戸建て探し、普通はこうなる
建売新築一戸建て探しは先ほども言ったように基本的には「この物件を見せてください」「この物件の資料をください」から始まっていきます。物件探しが先になっているわけです。
夢のマイホームが欲しい!物件探しが先!
建売新築一戸建てで住宅ローン審査よりも物件探しを先にされる方が多い理由は、単純に欲しいものがある時それを買う方法より欲しいものを探すという当たり前の心理が働くからです。夢のマイホームを欲しいからその熱量でスタートするので行動は必然的に「物件を探す」になります。
その結果としてやはり建売新築一戸建て検討においては「住宅ローンの検討期間が短い」というデメリットがある場合が多く放っているのが実状です。
住宅ローンを先にする不動産業者は少ない
次に不動産仲介業者の立場でいうと、やはり物件探しが先になる理由が2つあります。
1つ目は不動産業者の報酬形態に関係がありますが、不動産業は法律で成果報酬制であることが決められています。つまり契約が成立すれば仲介手数料がもらえるということです。
これは言わば契約した業者の「総取り」制度で、契約できなかった不動産業者はお客さんから1円もお金を貰うことはありません。
そうなると物件も決まってないのに、住宅ローン審査をする作業というのはある種無駄な作業になります。そこから信頼関係を築いて契約に結びつければいいと言われる方もいるかもしれませんが、プロからするとライバル企業は多くどうしても、住宅ローン審査はしたけど他社で契約されてしまったという案件が増え、確実に無駄な作業が増えてしまう営業手法になってしまいます。
ですので、「家を見る前に住宅ローンをしましょう」なんていう不動産業者は少ないわけです。
2つ目の理由は先に住宅ローン審査をしなくても、普通の不動産営業マンならお客様の情報を聞けば、通るか通らないか、大体どれくらいの借入額かくらいは予想がつくので、物件探しにさして支障がないということも言えます。
不動産業者でも「この物件を買う」という決断の前に住宅ローンを審査しましょうという状況がいくつかあります。
- 本当に目の前のお客さんがローンが通るのか疑っている場合
- 物件の検討が長すぎて少しでもアクションを作りたい場合
- 新人営業マンでローン審査をとってくることを上司に命令されている場合
などが挙げられます。このような状態にない場合は基本的には「この人ならこれくらいの住宅ローンは通るから、まず物件決めよう」というのが不動産業者の心理です。
物件決まってないのに銀行に相談行くと門前払い
住宅ローン審査というのは不動産業者にとっても大変な仕事で、そのお客さんが自社で契約せずに他社に行かれたら物凄く悲しくなりますが、金融機関も同じ気持ちです。金融機関は審査する当事者ですから、住宅ローン審査した挙句、最終的に他の金融機関に行かれてしまうとこれも無駄働きになってしまいます。
ということもあって、物件も決まっていない人が住宅ローン審査にくるのと、購入物件が決まっている状態で相談するのとでは対応の差は全然違います。悪い場合は決まってから来てくださいと門前払い的に対応される場合もあります。
建売新築一戸建てを探す場合に金融機関の心理としては、購入する人の住宅ローンは借入先は担当した売主や仲介業者のオススメの要素が強くなることを理解しています。ですので建売を探すつもりですが物件も見ていない人が銀行にやって来て、その人の事前審査を通したとしても、その後物件を探すときに担当した不動産業者に別の金融機関を勧められるのは目にみえるシナリオなのです。
自分で営業活動をして不動産を紹介できない銀行員にとっては「無駄働き」になる可能性がより高い仕事と言えます。
こういった考え方にどうしてもなってしまう部分があるので金融機関としても「先に住宅ローン」というのは乗り気ではなく普及していかない理由になっています。
年収が800万くらいあれば話は別です。銀行員もグッと我慢してちゃんとした対応取ります。
まとめ:建売新築探しは住宅ローンを先にすべき?
- 物件探しより住宅ローン審査を先にするのはメリットが大きい
- お客さんは当然「欲しい」から「欲しい物」を検討している
- 不動産屋と金融機関は確定していない話に乗りたくない心理が出てしまう
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