不動産業者はよく「住宅ローンに自信あり」というようなキャッチフレーズを使います。実はこれには2種類の住宅ローンの強さがあります。
その不動産業者特有のタイプというものがあります。
得意不得意の分かれやすいところが住宅ローンでもあります。
今回はそんな不動産業者の住宅ローンの強さというところについての、大きく分けての2分類について紹介していきたいと思います。
住宅ローンに自信ありの2分類
不動産業者に求める能力というと、多くの不動産物件情報を知っているであったりとか、取引経験が豊富で有利に取引を進める能力があるなどがありますが、もう一つ「住宅ローンに強い」という能力も求められます。
そういった住宅ローンに自信ありということですが、大きく分けて2種類の不動産業者がいます。
- 高属性の人をより良い条件で借入させる能力がある企業
- 住宅ローンが通りにくい方を何とかする能力がある企業
の2つです。
①高属性の人をより良い条件で借入させる
まず住宅ローンに強いというところですが、公務員や上場企業勤務などの方で借り入れなども多くない方々、いわゆる高属性の方をより良い条件住宅ローン借入をすることができるという意味の不動産業者もいます。
主に大手と言われるような駅前の財閥系の不動産業者であったりする提携の金融機関などがあり、一部の高属性のお客さんの場合には特別な優遇措置(金利や保証料の金額など)を用意している場合があります。
提携という話でいうと一部フランチャイズなども多店舗のスケールメリットを利用しそういって提携住宅ローンを使える場合もあります。
②住宅ローンが付きにくい人を無理やり通す
もう一つの住宅ローンの強さは、いろいろな事情で住宅ローンの審査が通りにくい人を無理やり通すというのが得意な企業というのもあります。
どちらかというと我々はこちらのタイプに入ります。
住宅ローンの審査が通りづらいというところにはついてはさまざまな理由があると思います。勤続年数が短い、年収が少ない、借入がある、過去に延滞の履歴があるなどなど色々な要因がありますが、その人に合った方法や金融機関を使って住宅ローンを審査していく必要があります。
そういった経験や知識や金融機関との繋がりのある不動産業者に頼むことによって住宅ローン審査は進んだりしますので、こういった方があまりそういう作業の得意でない不動産業者に行ってしまうと、全く通らないどころか、その後の住宅ローン審査に悪影響のある方法をとってしまう可能性もあるので注意が必要です。
①と②の両立が難しい話
この①と②の住宅ローンの強さというものは、両方兼ね備えているような不動産業者があればいいのですが、これが意外と難しいという話もあります。
普通に考えると大手企業が金融機関とも提携することができ、高属性のお客さんをカバーしながら、住宅ローンの通りにくい方の対応もノウハウを蓄積すれば両方できるような感じはします。
ですが大手不動産業者になればなるほど、コンプライアンスのために「違法ではないけど不正の余地がある方法」を社内ルールで禁止することが多くなります。そうなってくると金融機関と大規模な提携を結べるような大手不動産業者になればなるほど、住宅ローン審査が中々通らない方のためにできる「テクニック」というのが限られてくることになります。
逆に小規模な不動産業者に関しては、時にはあまりやってはいけないような方法でも、お客さんの住宅ローンを通して家を買ってもらうためには行ったりする場合もあります。その代わりに大手企業にあるような大手企業との提携はできていない場合も多くなってくるので、高属性のお客様を対応するときに一般的なプランしか提案できないという短所も出てきます。
どのように不動産業者を選ぶべきか
それではどのように不動産業者を選ぶべきなのかというところがあります。簡単にいうと高属性の方は大手、住宅ローンの厳しい方は中小の不動産業者を選ぶべきですが、その他にも住宅ローン審査関連でどのような不動産業者に依頼すべきなのか紹介していきます。
高属性の方はネット銀行時代になってきた
高属性の方は大手不動産業者と言いましたが、最近ではもっと有利な条件で住宅ローンを借りる方法というのができました。それが自分でネット銀行に依頼して住宅ローン審査をするという方法です。
ネット銀行は、普通に真面目に働いているような一般の人も審査に落ちるくらい審査が厳しい代わりに、広告などで書いてあるような驚くような金利で住宅ローンを組めたりします。それは逆にいうと返済が滞る可能性の低い高属性の人を取り込むことによって、低金利などの良い条件を実現しているとも言えます。
確かに、結構な確率で通らない場合もあるということや、自分で審査手続きをするのは多少面倒な部分もありますが、良い条件という意味でいうと、不動産業者と金融機関の提携ローンを上回る優遇を受けられるケースも多くなっています。
提携住宅ローンでも「普通の条件」の場合も多々ある
大手不動産業者の「提携ローン」というのにも色々なものがあります。すごい優遇金利なども出るプランが用意されている場合もありますが、それはごく一部の超優良なお客さん限定で、そのほかは一般的な方の借入条件とそんなに変わらないという場合もあります。
そういった意味でいうと、一般的なお客様の場合は不動産業者と金融機関の提携ローンの恩恵に預かれない場合も多々ありますので、そこまで提携の有る無しにこだわる必要もないということが言えます。
住宅ローンに「弱い」不動産屋も意外と多い話
逆に不動産業を長くしていると、住宅ローンに全然詳しくない不動産業者もたくさん出会います。特徴としては、「住宅ローンは自身で通してください」という放置型か、「どんなお客さんが来ても特定の仲の良い金融機関に出すだけ」のワンパターン提案型というものになります。
金融機関にも得意不得意があるので、それをきちんと把握しておくべきです。
基本的には経験を積めば詳しくなるものですので、不動産を探すお客さんの対人営業をする企業であれば住宅ローンに「弱い」という人は少ないですが、土地の開発がメインの不動産業者や、単純に新人営業マンなどはこの辺りの注意が必要です。
住宅ローンに難ありの方は大手に行くと門前払いされる理由
住宅ローンに難のあることを自覚されているような場合には最初から中小の不動産業者で住宅ローンの強そうなところに行くのが無難です。
大手に行って傷ついて帰ってこられた話をよく聞きます。
やはり大手不動産業者に行って門前払いのような扱いをされた話もよく聞きます。
大手不動産業者で住宅ローンに難のあるお客さんが門前払いされるのは、そもそも属性の良いお客様の対応で忙しいので、そのようなお客さんに仕事のリソースを割けないという部分もありますし、元々そういった住宅ローンの難しいお客さんを対応する経験も少なくなるので知識や経験が足りないので諦めてしまうという部分もあります。
また先ほど解説したように営業マンがテクニック自体はわかっているものの、会社としてそれをすることを許されていないので、仕方なく門前払いしているケースも考えられます。
まとめ:住宅ローンに自信ありには2種類ある
- 高属性の人をより良い条件で住宅ローン借入できる強さ
- 住宅ローン審査に難のある人を無理やりにでも通す強さ
- 両立は意外と難しい
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