不動産の広告を見ていると立地に関する項目で「〇〇から徒歩●分」というような表記があります。これって「本当に●分でつくの?」ということをよく言われたりします。
Googleマップではこの分数やねんけどともよく言われます。
今回はそんな新築一戸建ての不動産広告でも重要になってくる「徒歩●分」の不動産業界のルールとGoogleマップの表記について解説していきます。
【徒歩●分】不動産広告では分速80m・Googleマップで調べた方が正確という話
新築一戸建てをはじめとして不動産を購入する場合には施設からの徒歩の分数というのは非常に重要な要素になってきます。
どんな方でも駅やスーパーまでの徒歩の分数が気になりますし、お子さんがいる場合は小中学校までの徒歩の分数は重要な検討項目になります。
この徒歩●分というのはどのように出されているのかというと。
不動産広告では分速80mで書くことになっている
基本的には不動産広告における徒歩の分数は分速80mで書かれています。不動産の表示に関する公正競争規約規約第15条には
徒歩による所要時間は、道路距離80メートルにつき1分間を要するものとして算出した数値を表示すること。この場合において、1分未満の端数が生じたときは、1分として算出すること。
不動産の表示に関する公正競争規約規約第15条4号
このように決められています。つまりは
- 分速80mで書くこと
- 直線距離とかではなく道路距離で測ること
- 5分10秒とかの場合は6分って書くこと
ということです。
不動産広告の徒歩分数では「着かない」?
よく不動産系の情報発信を見ていると、不動産広告の徒歩の分数ではなかなか着かないというようなものを目にすることがあります。
この意見にも色々原因が考えられます。
まず人によって徒歩80分は早すぎる。という話もあります。
あとは分数の切り上げで「5分10秒も6分表記、6分ちょうども6分表記」となりますので同じ分数でも距離が違う場合もあります。
あとは坂道を考慮に入れていない問題。
スタート地点とゴール地点の認識の誤差の問題がある場合もあります。不動産業者はマンションの入り口から駅の入り口まで計測しますが、部屋を出てからとか改札口に着くまでというだけで分数は結構変わります。新築一戸建ての大型分譲地の場合は「1番近い区画から」計測し始めるというのもあります
最後にこれは後で解説しますが、不動産業者が分数を誤魔化している可能性も捨てきれません。
このようなことが原因で不動産広告に書かれているような「徒歩〇分」ってその分数じゃ着かない場合があるんじゃないの?というような状態が生まれている可能性があります。
Googleマップで徒歩の分数を計算した方がいい?
正直言って私の体感でもGoogleマップの徒歩の分数の方が「あってる感覚」があります。
本当にその分数で着きますよね。
ですので気になる方はGoogleマップの分数で検討するべき、というのが結論にはなります。
不動産広告よりGoogleマップの方が…
おるすまチャンネルの動画のコメント欄なんかでも
というようなお話もあります。
実際おるすまの事務所からある地点までを計測すると
300mから309mまでの間のどこかで4分が5分に変わっているというような表示の仕方になっています。これがどれくらいの歩くスピードかというと分速76mくらいという計算になります。この計算でいくと380mくらいで5分から6分表記に変わるわけです。
不動産広告は分速80mで計算ですのでややGoogleの方がゆっくり目です。
不動産広告では321mから400mは「5分表記」。Googleマップではこの場所の場合約305mから約380mは「5分表記」となるわけです。
さらにはGoogleマップでは坂道も考慮に入っています。
同じ地点の起点と終点を変えるだけで、坂道の場合は到着時間が変わります。
このように見ていくと不動産広告で書かれているよりもGoogleマップの方が正確な場合が多いのではないかということも言えます。
Googleマップの分数で書いている業者が多い?
そうなってくると不動産広告もGoogleマップで書けばいんじゃないの?不動産業者でもGoogleマップで検索した内容を書いている不動産業者も多いんじゃないの?というようなところですが、実際はそんなこともありません。
実際不動産業者は、スーモやホームズ、アットホームといったポータルサイトの中でできる自動で分速80mで端数は切り上げにしてくれるサービスを利用して分数を計算している場合が多いです。
物件の場所を指定すると駅や学校など主要な施設への分数は自動で出てくるようになっています。
弊社でもGoogleマップやYahoo!地図で出した分数ではなく広告では、そういったポータルサイトのサービスを使った分数を使うようにしています。
都会では10分・田舎では15分前後が要注意
最後にこの不動産業者が書く施設への分数というのは、「着かない」というような意見から、不動産業者があえて短めに書いているのではないか疑惑というのも当然あります。
これは現役の不動産業者としては
なくはない。
というのが正直なところです。
特に注意が必要なのは、10分や15分近辺の物件です。駅からの距離などを気にされる購入検討者は駅徒歩●分というようなところでは、10分圏内・15分圏内というようなキリのいい数字で検索条件を選びます。
そうなってくると11分にしてしまうと検索した時に除外される確率が上がるため、10分にしておこうという不動産業者が出てきます。
8分を7分に誤魔化そうとするかというとそんな人は少ないですが、10分周辺は要注意です。
また地方都市では徒歩10分圏内というのは中々物件としても限られているため、15分という区切りを使う場合も多いため、17分を15分に誤魔化そうとする人たちも出てくる可能性があります。
【徒歩●分】Googleマップで調べた方が正確という話:まとめ
- 不動産広告は分速80mで書くルールになっている
- 「着かない」と感じることもある
- Googleマップは分速80mよりも遅い分数になっていることが多い
- Googleマップの方が正確に感じることが多い
YouTubeおるすまチャンネルでは建売新築一戸建て購入に関するお役立ち情報を発信しています。もしよければチャンネル登録よろしくお願いします。
LINEでどんなことでもお気軽のご相談ください。