注文住宅を検討される方にとって第一の関門が「土地探し」です。これがなかなか良い土地が見つからないなんてことも多々あります。
何年も探されている方も結構いますからね。
今回はいつもは建売新築一戸建ての話ですが、建売住宅も含めた視点から、注文住宅をご検討の方の土地探しの困難さを解説していきたいと思います。
注文住宅用地・理想の土地は見つかりにくい?
いつも建売新築一戸建てのYouTubeなんかをしてますので、お客様は「建売検討してるんですけど」って方が多いんですが、
どこをどう見たのか時々。
「注文住宅を検討しているんですけど、土地探しを手伝ってください」という依頼もあります。全然得意な作業分野なので大丈夫なのですが。そんな注文住宅用地を探す手伝いをしていると感じるのは「土地探しは難航する」ということです。
条件が厳しすぎる・妥協できない
注文住宅を建てるための土地探しが難航するのは、単純に条件が厳しすぎたり、妥協できなかったりするからです。
確かに売り土地が少ないという側面もありますが、正直それはほかの不動産でも同じ話で、我々が良く販売している建売住宅でも中古戸建てでも中古マンションでも、この学校区のなかで探しているんですけどってなると実質1から4物件くらいの選択肢の中から選んでいるのが現実だと思います。
①注文住宅をご検討の方は元々妥協しづらい
やはり注文住宅をご検討の方は他の不動産を探す方よりも妥協できる余地が少ないがあります。
新築一戸建ては夢のマイホームを実現するというような不動産探しになりますので、元々探している人の条件が多くて厳しい不動産探しになります。
さらに建売住宅をよく販売している我々からすると。
建売検討者と比べても注文住宅検討者の検討の熱量はものすごく高いです。妥協できるかどうかも注文住宅検討者の方は妥協できない傾向にはあります。それは当然で、建物について1から家を設計して建てようと思っているのですから、土地の状況や立地にもこだわりがあるのも当たり前です。
検討に要する期間も建売では半年以内にとか、もう2ヶ月くらいで家探しを終える方も多い中、注文住宅の方は年単位で探しています。
このような家に対する熱量の違いで、土地についても妥協できない・条件が厳しいというところがあります。
②街中に空き地があるので妥協しづらい
もう一つ妥協して決断できない理由が「街中に空き地がある」ということも言えます。
このエリアで土地を探そうとなった場合に、他の不動産と同じくスーモやホームズ・アットホームなどネット上でも土地を探しますが、そのエリアを実際に回って探すと思います。そんな時に思うのが
あそこに空き地あるやん。
ということです。ネット上には売り物件になっていないものの、空き地というのはたくさんあります。こうなると「あの土地が売ってたらあの土地がいいのに」って気持ちになります。
もちろん空き地の所有者に対して「あの土地を欲しいという人がいるのですが売りませんか」ということを聞きにいくことはできますが、これがうまくいくことはあまりなくて。当然売るつもりならもう売り出している話です。
また注文住宅用地を探している方の人に「いくらくらいなら買いますか?」と聞いて出てくる金額は相場よりかなり安い金額の場合が多く、正直言って
その金額でまとまるなら私が不動産業者として買って再販売します。
っていう金額になるので、まとまることもありません。
このようなことは他の中古一戸建て探しや建売探しではあまりありません。空き家になっているところを含めて中古一戸建てを探す人はいませんし、建売新築一戸建てで建てる予定もない物件を選択肢に入れる人もいません。
そういった部分もあるので注文住宅の土地探しは難航するわけです。
いい土地にはいつも建売住宅が建つ?
その他にも注文住宅用地を探されている方がよく言うお話として「良い土地には建売ばっかり建つから土地がないんです」って話です。これは正直に言うと
そんなことないやろ。って感じです。
土地をハウスメーカーが買って新築用地になる場合は、我々仲介業者は建売ハウスメーカーにも注文ハウスメーカーにも両方声をかけるので、「建売ばかり建つ」ということもないかと思います。
注文住宅用地が少なく感じる理由
注文住宅用地になるものと建売が建つものと件数としては同じくらいだとしても、注文住宅用地の方が少なく感じるのは、注文住宅用地は「そのハウスメーカーの建築条件付き土地」になるということが関係しています。
ざっくりと売り出した土地がどうなるかというとこの3つになります。
①注文住宅用地なる→各ハウスメーカーの建築条件付き土地
②建売が建つ
③一般に売り出される→建築条件無し土地
こう見ると「良い土地に建売ばかり建つ」ように感じるはずがないと思うかもしれませんが、
①に関しては、「A社の条件付き土地」「B社の条件付き土地」「C社の条件付き土地」「D社の条件付き土地」・・・・・・と工務店やハウスメーカーの数だけ分かれてしまいます。
そして注文住宅をご検討のお客さんからすると建物にもこだわりがありますので、A社・B社・C社は良いけど他のハウスメーカーは検討に入っていないということもあると思います。
こうなると①の中のA社・B社・C社が仕入れられた土地の数と②建売ハウスメーカー全社が仕入れられた土地の合計を比較していることになるので「いい土地には建売ばかり建つ」と感じるわけです。
自分が興味ないような工務店が買って条件付きで売り出している土地も含めれば結構多くの注文住宅用地が売り出されてたりします。
そして③の一般売りされている土地に関しては、一般人が売り出せるということは
- 新築一戸建てが並ぶような開発現場ではない
- 比較的高めの金額で売っているケースも多い
のであまり選択肢に入ってこないというところもあります。
建売が既に建っているから欲しくなる?説
ここまで解説してきたような、検討の際の絞り込みの問題だけではなく、感情的な問題もあったりします。建売住宅が建ったからそこの土地が欲しくなるような気持ちです。
買えないものほど欲しくなるというような。
他人のものや売れてしまったものほど欲しくなる感情があるので、建売が建ったのを見て「あそこに私たちが家を建てられたらよかったのに」と思うので「いい土地には建売ばかり」と思ってしまうという説です。
まあ確かにそういう人はいます。「じゃああの土地で建売撤去しますので〇〇万円で買いますか?」って言っても買わなさそうやなって思う人も確かにいます。
注文住宅の理想の土地探しは難航・いい土地には建売ばかり?
- 注文住宅の理想の土地探しは難航しがち
- 注文住宅検討者の家に対する熱量はすごい
- 街にある売ってない空き地を検討に入れない努力が必要
- 良い土地に建売ばかり建つはだいたい錯覚
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