建売新築一戸建てを中心に検討していると、長期間売れずに残っていると価格がどんどん下がっていくのを見たことがあるかもしれません。
価格が下がって嬉しい反面、ちょっと不安になりますよね。
この物件って何か問題があるから値下げしているのではないかと疑ってしまうということもあります。今回はそんなこの建売新築一戸建て、値下げしすぎて心配というところを紹介していきます。
建売住宅で値下げしすぎて逆に「何かあるのか」と不安
建売新築一戸建ては価格変更が多くあるものです。
なぜなら建築してから販売しますので、早く資金を回収して売ってしまわないと次の商品が作れない。資金の回転を早くすることが低価格を実現する秘訣だからです。
その他には建築後1年で売らないと「中古扱い」になるというタイムリミットもあります。
大手建売ハウスメーカーの価格変更のタイミングについてはこちらの記事も見てみてください。
頻繁に値下げされると不安になる買主
こういった建売新築一戸建ての価格変更ですが、どんどん値下げされると不安になります。
よく言われる話では心理的瑕疵があります。
「この物件って人が亡くなってたりするから安くして早く売ろうとしているのですか?」というような話をよくされます。また後でも解説しますが、心理的瑕疵に関しては隠して話を進めても契約の時に絶対に伝えないといけなくなるので、新築一戸建て販売で隠す不動産業者はほとんどいません。
あとは欠陥住宅ではないですかというようなことも言われたりします。その他には売主の経営がうまくいっていないから早く売りたいのでは、というようなことをおっしゃるお客様も結構います。
大体は建売メーカーの値下げ対応が早いだけ
しかし多くの場合は、建売ハウスメーカーの値下げ対応が早いだけというような場合が多いです。
ハウスメーカーが売主として「早く売りたい」というような状況であるというのは間違っていませんが、それは資金の回収を早くして次の土地を買い、そこにまた建築して商品を建築して販売したいというような理由です。
1年に資金を何回転させるのかというところを、物凄く大事にしている。新築一戸建て販売の中では薄利多売の建売業界の宿命ともいえます。
メーカーと検討者の売れ残りの期間の違い
我々不動産仲介業者は売主であるハウスメーカーと買主の間にいる存在ですが、2人の「売れ残り」の感覚は全然違います。
建売ハウスメーカーによっても違いますが、完成後2ヶ月から6ヶ月くらいで「売れ残り」と判断して動き出すハウスメーカーが非常に多いです。
ですが一般人である買主さんの感じを見ていると「完成後2ヶ月です」なんてことを言うと「出来たところなんですね」というよう回答が返ってくるのがほとんどです。売れ残りと言われると1年以上残っているような物件を言っています。
メーカーからすると1年残ったら社内で大変な雰囲気なってる企業も多いです。
このようにハウスメーカーと買主では「売れ残り」の感覚が違うだけの可能性もありますので、心配しすぎも良くありません。
明確な売れ残り原因があるパターン
建売新築一戸建ての価格が変更されていくと、それはつまり「売れ残っている」ということではあります。期間の感覚の差はあるとはいえ、売れ残っている原因については考えてみたり、不動産営業マンに聞いてみたりしてもいいかもしれません。
建売物件が一時的に多すぎた問題。
建売新築一戸建てで1番良くある「売れ残り」パターンは何かというと、物件多すぎ問題です。
一時的に一つのエリアに建売新築一戸建てが集中しすぎて、供給が需要を上回ってしまうという状態で、売れていたような値段では建売が売れなくなってしまう現象です。
売れない原因がわからない場合はよく調べるとコレが多いです。
例えば、30区画ほどの大型開発現場が登場したりすると、その現場に購入者を吸収されてしまい周辺の物件が売れなくなったりします。またその大型現場も販売の後半戦大苦戦に巻き込まれるということもよくあります。
また物凄い田舎の地方都市の話をすると、たった3件の建売物件でも供給が需要を上回ることもあります。
こんな所で新築買う人3組もいないでしょってやつです。
ただそれだけの理由なら購入検討者に何の不利益もありません。売主側の計算ミスで自業自得でもありますので、このような場合はラッキーと思って前向きに検討しましょう。
わかりやすいネガティブ要素が実はある。
その他に売れ残って価格変更がすごく何回も行われるケースとしては、わかりやすい原因がある場合もあります。
- 横にゴミ屋敷がある。
- 横に墓・葬儀屋などネガティブ施設がある
- 土地狭い・道細い
などなどです。現地に行ってみればわかるというのが多いと思います。
スーモやホームズやアットホームなどの広告では敢えて書くようなこともないので、「行ってみてわかる」「問い合わせしてわかる」というようなパターンも多いと思います。
こんな感じで実際は横のお宅の荷物的なものが多いのが気になる立地でも写真の角度によってはそんなこともないように撮影することもできます。
弊社では両方広告掲載してしまいますけど。
よく心配される心理的瑕疵は滅多にない
だからと言って前半に出てきたような、人が亡くなっているなどの心理的瑕疵があるのに書かれていないということはほぼないと思って大丈夫でしょう。
そもそも建売新築一戸建てを建築するときにそんな問題のある土地を仕入れないという部分もあります。心理的瑕疵のある新築を建売ハウスメーカーとして販売するリスクをまず取ろうとしません。
またそんな物件が登場してきたとしても、不動産仲介業者も先ほどのゴミ屋敷の話とは別次元の話ですので、広告段階から伝える不動産仲介業者も多いでしょう。
後で教えられた不信感の方が勝ってきて営業がうまくいかないということで。
こんな感じで告知義務のあるような心理的瑕疵が隠されている新築一戸建ての商品は少ないと思います。
価格変更はしないが1年くらいあるパターン
建売のハウスメーカーによっては、長い期間価格を変更しない場合もあります。それによって長期在庫化するということもありますが、価格を変更しすぎて高く販売できるチャンスを逃すのが嫌というタイプのハウスメーカーもいるわけです。
このような売主の場合は1年近く売れずに販売が続くケースも出てきます。価格が変更された形跡はあまりないけど、長期間販売が続いているとコレはコレで心配になります。
まとめ:建売住宅で値下げしすぎて逆に「何かあるのか」と不安
- 建売新築一戸建ては商品特性上よく価格変更される
- 値下げしすぎてお客さんは心配になることもある
- 売れ残りの原因を調べてみよう
- 需要と供給の関係の場合が多いです。
- 明らかな売れ残り理由があるのか考えてみよう
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