マイホームの購入と妊娠・出産というライフイベントは時期が重なりやすいものです。夫婦の収入を合算して購入しようと思っていた場合などは、奥さんの収入が減り住宅ローンの審査には大きな影響があります。
産休・育休に対する対応が一番金融機関によって違いがあるように感じますが、どうですか?
せやな。だからこそお客さんにあった銀行を紹介する仲介業者の手腕が問われるな
今回はそんな産休中・育休中にも住宅ローンは組めるのかについて解説していきたいと思います。
住宅ローンは産休・育休中でも組めるのか?【妊娠と住宅ローン】
育休中や産休中に住宅ローンを組む場合は、主に夫婦二人でローンを組む場合と事情があり育休中や産休中の女性単独で住宅ローンを組む場合があります。
夫婦で住宅ローンを組む場合でも、休職中の年収ではなくバリバリ働いていた時の奥さんの年収を合算したい場合は、その会社の規模などある程度厳しい審査をします。
休職中の下がった状態の年収を合算したい場合は、それほど特別な審査もなく普通に収入合算してくれる金融機関もあります。
産休中・育休中の女性単独の住宅ローンは、かなり難しいです。
それでは詳しく解説していきます。
夫婦で住宅ローンを組む場合の育休・産休
夫婦ふたりの収入をあわせて住宅ローン審査を受ける場合には、奥さんが産休中、もしくはどちらかが育休中という状態でも住宅ローンを組むことができる金融機関は意外と多いです。
産休・育休中の年収は9割計算
その場合、休職中の人の年収は育休・産休前の源泉徴収票の額で見てもらえる場合もありますが、9割・8割などの金額で計算する形になるケースが多いです。ただこの場合は後で出てくる勤めている会社の規模なども判断材料になる場合があります。
育休中や産休中の給料が下がった状態の年収であれば、収入合算できるという金融機関もあり、こういった場合は会社の規模などはそれほど気にせずに、「育休中で〇か月しか働いてなくて、これくらいの稼ぎのある奥さんであれば安心だよね」というような感じで審査してもらえます。
本当に復職するのか・収入の継続性が大切
また必ず提出が求められる書類として休職期間や復職予定日の記載のある「育児休暇証明書」を会社に作ってもらって金融機関に提出しないといけません。
金融機関は住宅ローン審査にあたって、会社とその方との間で復職する取り決めがきちんとされているかというところ確認したいということです。
育休・産休中の会社の規模も審査される
このように会社が作った「育児休暇証明書」を提出してもらい、収入の継続性があるかどうかが住宅ローンの審査では判断します。しかしこの「育児休暇証明書」が出せればそれで良し、という感じではありません。
はっきりとそういった基準があると銀行は言いませんが今までの経験上、休職中の方が勤めている会社の規模というのもチェックされていると考えられます。
なぜなら誰もが知っているような大手企業では、雇用形態もしっかりとしているため、育休や産休の取り決めをして、ほぼ間違いなく復職予定日に復職することが多いと思いますが、小規模の会社では社内の事情やその後の話合いで復職予定自体が伸びたりそのまま退職したりするケースもあります。
なにより、従業員が住宅ローンの審査を通すために社長に頼んで復職する予定もないのに「育児休暇証明書」を作るケースもあります。育児休暇ということだったがその後の健康状態で復職が難しくなったといえば会社側は特に問題ないので。。。
このように「休暇証明書」を出せれば問題ないというような審査ではなく、休職中の会社の規模なども考慮に入れて住宅ローンの審査をしているのが実情でしょう。
産休・育休中の女性単独で住宅ローンは困難
次に産休・育休の女性が単独で住宅ローンの借入ができるかですかですが、これは現実問題かなり難しいです。
かなりレアケースですが、そういったお客さんにお会いし受けてくれる金融機関を探したこともありますが、HP上で審査を受けますと記述されているような金融機関に連絡しても、
「まず、その方のお勤めの会社名だけ教えてもらえます?」
と言われて、伝えてしばらくして
「ちょっと難しいですね」
という対応ばかりで、事前審査の土台にも乗らないケースばかりです。やはり先ほどの夫婦収入合算での場合と同様に、休職中の勤め先の規模などを考慮に入れて検討しているようで、結局育休産休中の女性単独の住宅ローンは「上場企業の社員」や「公務員」・「医師や弁護士などの資格保有者」に限られるということです。
復職してから1年を経過すると、もしかすると審査対象になる収入も上がってくる可能性もあるので、復職してからの住宅購入を検討するほうが良いかもしれません
産休中は団信には加入できない
夫婦合算にしても女性単独にしても、産休中の女性で住宅ローンを審査する場合は、団信に加入できない場合が多いということも気を付けないといけません。
例えば、奥さんが連帯保証人になり収入を合算する場合は、通常でも奥さんが団信に加入しないので問題ないのですが、
ペアローンなど奥さんの団信加入も求められるケースでは、産休中や出産直後の育休中では団信に入ることができずに、結局それが原因で住宅ローンの審査に通らないということもあります。
妊娠を隠して住宅ローン審査を乗り切る
住宅ローンの審査の時に妊娠がわかったという場合や、初期で体形の変化がない状態の時に妊娠自体を金融機関に言わずに審査にのぞむ人もいます。
妊娠していると言わなければ、普通にそのままの年収で審査をしますし、出産時の休職期間の確定や書類の提出を求めたりもしません。
確かに金融機関で住宅ローンの手続きをするときに、「お腹があきらかに大きくなっている」というのを指摘されること以外で妊娠がバレることはないでしょう。
会社への在籍確認でも、金融機関のひとが在籍確認以外の質問はしませんし、電話を受けた会社の人がわざわざ初めて電話をかけてきた金融機関の人に「あの人最近妊娠しましてねー」なんていうことも普通はありません。
住宅ローンは産休・育休中でも組めるのか?【妊娠と住宅ローン】:まとめ
夫婦で住宅ローンを組む場合は産休中・育休中でも各銀行取り扱いはあるので問題はない。
育休中・産休中の女性単独で住宅ローンを組むのはかなり困難。
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