建売住宅は建築して1年が経過すると中古扱いになります。そして多くの人は「新築」が好きで未入居物件でも「中古」なぜかあまり売れません。そんな理由から建売住宅は価格変更などをして1年以内に販売しないと売りづらくなる厳しい状況になります。
誰しも安く建売新築を買いたいというのが一番の望みでしょうからね
タイミングも含めて運の要素も関係してくることやな
今回はそんな建売の価格変更のタイミングの中でもファースト住建の物件の価格変更がいつ行われる可能性が高いのか・いくら下がるのか検証していきたいと思います。
ファースト住建の建売住宅の実際の値下げ時期の検証
今回行うのはファースト住建のある営業所の販売物件の動向を半年ほどの間調べてみて検証した結果になります。
物件①「建築中から完成後2か月ほどまで価格変更はない」
- 10月頃 販売開始
- 2/10 完成
- 4/2 特に価格変更なく2830万円
完成後2か月までは全く価格変更しません。建築中から価格変更する可能性のある一建設さんや完成後に決まって価格変更をするアーネストワンさんとは違った方針であることがわかります。
他のすべての物件で建築中や完成後も間もなくに価格変更された事例はありませんでした。
物件②「完成後2か月くらいで第1回価格変更200万円」
- 9月頃 販売開始
- 1/17 完成
- 3/23 価格変更―200万円①2580万円②2380万円③2480万円④2580万円
ファースト住建さんの価格変更のタイミングは基本的には、完成後3か月目のどこになっています。価格変更の幅は200万円であることが多いようです。
物件③「販売好調現場は2か月では価格が変更されない」
- 8月頃 販売開始
- 11/1 完成
- 2/10 ②号地成約済み
- 3/23 価格変更200万円①済②済③2480万円
次に複数棟区画のある現場で、販売が好調に進んでいる場合は完成後2か月が過ぎても価格が変更されることはありません。この物件の例で言うと1月初旬には価格が変更されてもおかしくありませんが、①号地が売れていることから価格変更がされなかったと考えられます。
さらに2月初旬に2号地も契約済みになり、3月終わりつまり完成後4か月経ってやっと一回目の価格変更になりました。
物件④「1年超えて中古物件になる場合もある」
- 去年2月 完成
- 4/10 価格変更―200万円・①2780万円②2780万円③2780万円④済
- 7/21 価格変更-200万円・①2580万円②2580万円③2580万円④済
- 11/8 価格変更―100万円・①2480万円②2480万円③2480万円④済
- 2月で建築後1年を経過
- 3/23 価格変更③のみ―200万円・①2480万円②2480万円③2280万円④済
ファースト住建さんは全体的に価格変更をなかなかしない慎重なタイプのメーカーです。ですので、1年間売れのり「中古扱いに」なる物件もまあまあ出てきます。(飯田グループの建売の場合は1年売れ残ることはほとんどありません。)
第一回目の価格変更以降3か月ごとぐらいのスパンで価格変更が行われているのがわかります。ですが特徴的なのが、1年経過する2月が近づいたとしてもそれほど急ぐわけでもなく11月からの価格を維持するところです。
収支が一定のラインまでくると価格変更をしないということが徹底されているように見えます。
ファースト住建の値下げ・価格変更の特徴
これらの事例検証からファースト住建の価格変更のタイミングの特徴を考えてみると、
- 建物完成後2か月経過で200万円価格変更する
- そのあとは3か月スパンで価格変更
- 回数は少なく基本的には200万円幅の価格変更が多い
- 1年以上売れ残ることもある
という4つの価格変更の特徴があります。
建物完成後2か月で200万円の価格変更
ファースト住建さんは建築中から建物完成後2か月は、売り出し価格のままで販売を頑張ります。
建売メーカーは建物完成直後に価格変更を実施するのが普通です。それは
- 引渡ができて資金回収ができるから
- 完成直後に見学が多いから
というような理由があるからです。建築中は売れたとしても建築し終わるまでは引き渡しができないので資金回収ができせん。ですのでメーカーとしては価格変更するとしたら完成している現場のほうを選びます。
そして完成直後は案内が多い時期でもあります。案内の多い皆さんが検討しているときにインパクトのある価格変更で購入を決めてもらおうという作戦なのです。
ですがファースト住建さんの場合はそこは少し様子をみるという戦略です。建売メーカーの中ではかなり慎重な価格変更スケジュールと言えます。
値下げ幅200万円・回数は少な目
ファースト住建さんの価格変更は200万円幅の値下げが多いです。ですが回数は少な目で3か月ほど経過しないと次の価格変更はありません。
回数は少なくても値下げ幅で購入を決断してもらいたいという作戦でしょうか。アーネストワンは100万円幅を連続で価格変更するのと対照的な作戦です。
1年以上売れ残り中古になる
慎重すぎて1年以上売れ残り、新築ではなく「中古(新築未入居物件)」扱いになるというケースも見られます。
こうなるとかなり安くしか売れないと思いきや、意外とそうではなくその後も特に急いだ価格変更をすることもなく、そこそこの価格で販売するのがファースト住建さんです。
1年以上売れ残りになっている場合は、価格変更はせずに「指値対応」という「できるだけ検討しますので値段交渉してくださって構いません」という姿勢で乗り切るのがファースト住建さんの方針と言えるでしょう。
ファースト住建の値下時期を推測する方法
ファースト住建のの建売住宅の価格変更のタイミングについてある程度理解してもらえたかもしれませんが、
「わたしが検討している物件がいつ値下げされるか知りたい」
という場合はどうすればいいのでしょうか。ここまで見てきたようにファースト住建の物件の値下げ時期の推測は
完成時期の把握だけで十分
ファースト住建の価格変更のタイミングを推測するにはその物件の完成時期を把握することだけで十分です。どの物件もある意味機械的に価格変更がされていますので、完成時期からの逆算でタイミングがうかがえると思います。
物件③のような販売好調現場はそれ以上待たないといけない可能性もありますが。
物件資料と完成時期の相違があることに注意
価格変更のタイミングを知るために完成時期を確認するときに「物件資料」を見ると思います。「令和2年1月完成予定」などと書いてあるのですが、ファースト住建の場合はこの物件資料の時期に完成していないというケースが多々あるという事にも注意しないといけません。
物件資料はファースト住建さんが作成し、建築着工する前に「だいたい1月くらいに完成するよね・・・」ということで「令和2年1月完成予定」などとしておきます。
他の建売メーカーではこのスケジュール通り建築が進むのが普通ですが、ファースト住建さんの場合はこの工事が、「ちょっと遅れたり」「すごい遅れたり」します。
ファースト住建さんの在庫計画などによっては、完成時期にまだ着工もしていないなんてこともあるので、物件資料を見ただけや、物件資料を見ているだけの営業マンでは本当の完成時期を把握できない場合が多いです。
いつどれくらいの値段で売れるかは誰もわからない
最後にファースト住建のの物件の価格変更のタイミングをある程度推測することは可能ですが、その物件がどのタイミングで売れるかは誰にもわからないということです。
価格変更の時期がある程度わかってしまうと、待ちたくなる気持ちもわかりますが、大きな価格変更があると一気に現場が売れていくケースというのも見られます。
特に売り出し価格が高い場合の傾向として、お客さんが見学やローンの手続きをしていつでも買える状態にして待っているというケースも見られます。価格変更した後には超高速で2、3区画が成約済みになっている場合もあります。
ファースト住建の物件を検討されている方は、このページを参考にして価格変更のタイミングを予想するとともにローンの審査など準備をし、待つのがイヤならば積極的に自分から価格交渉するなどして購入する話ををすすめていくことも必要かもしれません。
【建売の値下げ検証】ファースト住建が価格変更をするタイミングは?:まとめ
ファースト住建の価格変更・値下げのタイミングの特徴は
- 建物完成後2か月経過で200万円価格変更する
- そのあとは3か月スパンで価格変更
- 回数は少なく基本的には200万円幅の価格変更が多い
- 1年以上売れ残ることもある
という感じ。
慎重でゆっくりとした値下げと1年以上売れ残っても焦らず販売し続けるのが特徴。建築が遅くて予定の時期に建たないことも特徴。
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