住宅ローンには通常の住宅ローンのほかに「プロパー」というものがあります。まず聞いたことありますか?聞いたこともない方も多いかもしれません。
条件的な縛りは普通の住宅ローンより多いので出番は少ないイメージがありますけどどうですか?
でも諦めていた方が住宅ローン審査通るから助かるよな
今回はそんなプロパーの住宅ローンについて解説していきたいと思います。
プロパーの住宅ローンとは?本当に審査が通りやすいのか
まずプロパーの住宅ローンとは何かというと、保証会社を介さずに金融機関が自社のリスクのみで貸し出す住宅ローンのことです。住宅ローンには保証会社というところに保証料を支払って金融機関での借り入れを保証してもらうのが普通です。
ですがその保証会社を使わず、滞納などがあったときも金融機関自ら取り立てをするのがプロパーです。ちなみに「プロパー」というのは「特有の」という意味です。
プロパーの住宅ローンは通りやすいかというと、通りやすいです!っと書いてあるネット記事も見ますが、一概に通りやすいというわけではありません。ネット銀行は基本的にはプロパーと言えますが、審査が厳しいです。
ではそのあたりを詳しく解説していきます。
プロパーの住宅ローンのメリット・デメリット
プロパーの住宅ローンのメリットは保証会社を介さないため、審査は金融機関がします。ですので、保証会社の判断は関係なく金融機関が貸していいと判断すれば借り入れができます。普通の住宅ローン審査では通らない特殊な事情がある場合に通りやすいと言えます。
また保証会社を通さないので保証料もかかりません。
逆にデメリットは、金利が高い場合があったり、保証人や連帯保証人を必要としたりする場合が多いことです。またそもそもプロパーの住宅ローン融資をしていない金融機関が多く、やっているところを探すことも難しいということもあります。
フラット35はプロパーの住宅ローン
フラット35も保証会社を介さないという部分ではプロパーの住宅ローンと言えます。フラット35は金融機関のプロパーともまた少し違い、貸し倒れリスクを債権を証券化することによって回避する住宅支援機構という機関が行う住宅ローンです。
当然保証料もありませんが、一定の基準を満たした住宅でない限りは使えなかったりという普通の住宅ローンとは違う点もあります。
ネット銀行はプロパーだが・・・
最近増えてきたネット銀行も保証会社を介さないプロパーの住宅ローンと言えます。当然保証料なしとしていますし、連帯保証人を求められることも、金利が高いこともない。最高じゃないかと思うかもしれませんが、その代わりに融資手数料を普通の銀行の場合より高く設定しているという特徴があります。例えば
- 楽天銀行 → 融資手数料一律33万円
- 住信SBI → 融資手数料借入額の2.2%
など。支払先が銀行なのか保証会社なのかという違いで、それに類する費用は結局かかってくるという意味では、ネット銀行系はプロパーの住宅ローンとは言っても、通常の住宅ローンとそんなに変わりません。
普通の銀行が「銀行と保証会社」の2社でやっているところを、ネット銀行は「保証会社なんて子会社で持ってないし・・・、1人2役で行こう!!」という感じでしょうか。
審査もネット銀行系は厳しいのでなかなか通りづらいと言えるでしょう。
本当の意味でもプロパーはローンの難しい人には最後の砦
ネット銀行やフラットのようなプロパーではなく、地方銀行や地方の信用金庫さんがやっているような、金利はちょっと高くなるけど普通の住宅ローンは確実に落ちる人を通してくれるようなプロパーの住宅ローンは、住宅ローン困難者にとっては最後の砦と言えます。
ですが、そもそもその地域ではやっていなかったり、一時的にしかやらなかったりと、探している時期にそのエリアで使えるプロパーの住宅ローンがそもそもなかったりします。不動産業者(特にそんなお客さんを相手にしない大手不動産業者)の営業マンも知らない場合も多いので、積極的に情報収集していかないと見つからない場合が多いでしょう。
プロパーの住宅ローンとは?本当に審査が通りやすいのか
プロパーの住宅ローンとは保証会社を介さない金融機関独自の住宅ローンのこと。
フラット35は国の取り組みで行う固定金利のプロパー。非正規雇用の大きな味方
ネット銀行はプロパーだが普通の住宅ローンと同じ。保証料はないが融資手数料があり、低金利で審査が厳しい通常の住宅ローンと考えるべき。
住宅ローンが通らない方の最後の助けになるプロパーの住宅ローンは金利も高いし、やっているところを探すのが難しい。
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